デ・フリースが語る 「思い出が長く残った」ル・マンと失意のCOTA

WEC/ル・マン24時間

 トヨタ・レーシングの7号車をドライブするニック・デ・フリースは、自身初となるル・マン24時間レース制覇を果たし、チャンピオンシップリーダーの一員としてトヨタのホームレースに挑んだ。富士6時間レースでは8位に終わり、ランキング首位をチームメイトの8号車に譲ったものの、トヨタのワン・ツー体制で残りの2レースに挑む。

 デ・フリースは富士でのレースを前に取材に応じ、ル・マン24時間レースでの優勝から今シーズンを振り返った。
 優勝について「とても特別な経験でした。自分が予想していた以上に、あるいは夢見ていた以上に、さらに特別な経験でした」と振り返った。

 デ・フリースは、「普通、レースに勝つと嬉しいし、その瞬間を楽しみます。でも、すぐに人生は続いていきます。普通は悪い瞬間のほうが少し長く残るものですよね」と話す。一方実際には優勝の高揚感が長く続いたと明かし「ル・マンでの出来事はとても長く残りましたし、本当に素晴らしい経験でした。感情のジェットコースターでした。あれほど長い時間、そこにいるわけですから。レース中には、さまざまな状況を経験します。完全に優勝争いから脱落したと思うこともあれば、チャンスがあると思うこともある」と語った。

 トヨタとともにル・マン制覇を成し遂げたことについて、「トヨタと一緒にこの成功の一員になれたことを、本当にありがたく思っています。そして、僕たち全員がそれをとても楽しみました」と初制覇のル・マンを振り返った。

 一方、富士6時間直前となるローン・スター・ル・マンでは優勝を目前にした残り10分の時点で、マシンのトラブルによりリタイヤとなった。「本当に不運でした。とても残念だったと言えます。僕たちは素晴らしいレースをしましたし、素晴らしいマシンがありました。チーム全体が、その報酬と結果を本当に得るに値していたと思います」と悔しさをにじませた。

 結果として獲得すべきだったポイントを得られなかったことは、そのレースだけでなくチャンピオンシップにも影響するとし、「受け入れるのは少し難しいことです」と率直に振り返った。ただし、「レースでは、いつも新しいレース、新しい週末があります。そしてありがたいことに、今はそれを過去のことにして、これからのホームレースに目を向けています」と述べ、すでに次のレースへ意識を切り替えていることを明らかにした。

 ドライバーズチャンピオンシップでは富士を前にBMW勢と同点であり、残る3レースに向けては各陣営の差が小さい状況を強調。「すべてが非常に僅差です。本当に僅差です。全員が近い位置にいます」としたうえで、「チャンピオンシップは完全にオープンな状態だと思います。だから、すべてのレース、すべてのポイントが重要です。チャンピオンシップを争うために、自分たちの役割を果たしていかなければなりません」と語った。

TEXT=Takumi Yano

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