「僕には重要な役割が」「チームも満足」 飛雲・バーター、マイアミ”FP0”で今季初のFEドライブ。

インタービュー

 1月30日、マイアミE-Prix開幕を前にフォーミュラEはルーキープラクティスである”FP0”を開催した。
 FP0は、各チームに最低1名のルーキードライバー起用が義務付けられ、通常のフリープラクティスと同様に40分間の走行時間が設定される。これまでローマ、ミサノ、ジェッダで行われ、他カテゴリーで活躍するドライバーらが現行フォーミュラEマシンで経験を積む重要な機会となってきた。

 ローラ・ヤマハは、このFP0に日本とオーストラリアのハーフである飛雲・バーターを起用。バーターは2022年にマセラティからルーキーテストに初参加し、シーズン11よりローラ・ヤマハの開発ドライバーに抜擢。

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 今シーズンも引き続き開発ドライバーとしてチームを支えるバーターが、サンシャイン・ステートでローラ・ヤマハの11号車のステアリングを握った。


FP0は現地時間14時30分にスタート。曇り空のドライコンディションとなり、開始時外気温20℃、路面温度は27.4℃で、セッション後半には26.6℃まで低下した。
 セッション後半に日産のアビー・プリングがスピンを喫する場面はあったものの、大きなクラッシュや接触はないクリーンな40分間となった。

Mark Sutton/LAT Images

 バーターは合計24周を走行。
350kWとアタックモードを使用した19周目のフライングラップで0:56.834を記録し、これが自己ベストタイムとなり総合9位につけた。続く24周目にも再びフライングラップに入り57.164を記録。ベストタイム更新には届かなかったものの、セクター2では19周目のタイムを約0.2秒上回る19.712を記録している。
 また、300kW走行では17周目に58.251を記録し11位となった。

LapTimeSector 1Sector 2Sector 3Speed (km/h)Mode
1956.83422.75219.91014.172147.0350kW (Attack)
2457.16422.99419.71214.458146.1350kW
1758.36823.25120.29114.582143.4300kW
各モード別ファステストタイム
Photo by Mark Sutton/LAT Images

 二回目のローラ・ヤマハからの出走となったFP0についてバーターは、
「FP0に向けての数週間、チームと一緒にしっかり準備をしてきました。(昨季の)ベルリンルーキーテストと同様、レース週末に入る前の準備がとても重要です。車を“ウィンドウ”に入れるための準備という点では僕だけでなく、ドライバーやチーム全体にとっても同じですね。
 週末を迎える前には、レギュラードライバーたちに“何が起きるか”、“何が起きないか”をきちんと理解してもらうことも大切です。フォーミュラEは走行時間が非常に限られているので、できるだけ万全の状態で週末に入ることが基本になります。
 その準備の一環として、僕自身は2日間シミュレーターに乗り、どこでエネルギーをセーブするのか、FP0で収集すべき重要なデータは何か、そして注意すべきポイントを学びました。
 実際のセッションは正直かなり難しかったです。最後にこの車をドライブしてから時間が空いていたこともありますし、そもそも実車に乗ること自体が久しぶりでした。それを40分のセッションの中でこなすのは、本当に大変でしたね。
 正直なところ、現時点で僕たちはグリッド上でベストな車を持っているとは言えません。ただ、発展途上にあるチームにとって、追加のセッションは非常に重要です。車を適正なウィンドウに入れ、システム設定が正しいかを確認できるというのは非常に価値のある時間です。 
 だからこそ、僕はこの40分間を有効活用するため、チームに対して“的確で重要なフィードバック”を与える役割がありました。結果自体は自分が望んでいたほど強力なものではありませんでしたが、フィードバックの内容についてはチームも満足してくれていたと思います。実際、週末を通してペースは良く、FP1とFP2ではドライバーたちが良いスピードを見せてくれました。FP2は特に良かったですね。残念ながら、ゼイン(マロニー)はデュエル進出まであと一歩届かず(0.074秒差)、ルーカス(ディ・グラッシ)はトラフィックに引っかかってしまいましたが、それでもチームとしては11位、13位でフィニッシュし、ポイント争いができました。これは大きな改善であり、大きな進歩です。今後のシーズンがとても楽しみですし、引き続きチームと協力しながら、この先どこまで行けるのかを見ていきたいと思っています。」
とコメントを寄せた。


 FP0の最速は300kWで走行したザック・オサリバン(エンビジョン)の55.810。続いて350kWでアタックモードを使用したテオ・プルシェール(シトロエン)、同じく350kWでアタックモードを使用したガブリエーレ・ミニ(日産)のトップ3となった。

Mark Sutton/LAT Images

 次回のルーキーテストはマドリッドE-Prixの翌日にあたる3月23日(月)に開催される。全10チームに対し2名のルーキードライバー起用が義務付けられており、テストは合計6時間のセッションとして実施される予定。

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