ヴァンウォール復活へ!
長年に渡りWEC/ルマン24時間レースで活躍。昨年もWECのハイパーカークラスにフル参戦し、2024年も継続参戦を目指していたバイコレス改めヴァンウォールだったが、今年は参戦枠を与えられず。一部ファンの間では消えてしまったかのように思われていたヴァンウォール。だが彼らは不死鳥のごとく蘇る。チームはインスタグラムにVanwall Vandervell 680 Evoと見られる車両をアップロードした。
新たなVanwall Vandervell 680のエンジンはグリッケンハウス SCG 007 LMHに搭載されていたピポ・モチュール製の3.5L V8ツインターボに変更される。フェイスリフトを施すなど、デザイン、空力面でも変更点が見受けられ、戦闘力と信頼性の向上が期待される。
ヴァンウォールはインスタグラムにて以下のようなコメントを残した。
私たちのヴァンウォールLMHのレーシングカーは、フルサイズの空力テストの準備ができています!
今回のテストでは、サーキットテスト前に最終的な空力調整を行います。 この車はWEC/FIAの規定に適応しており、2025年 WEC LMH Hypercarのエボバージョンを示しています!
2023年にヴァンウォールで唯一フル参戦したエステバン・グエリエリはインスタグラムにて、”Did I hear “testing” !!?? 😄”とコメントを残しており、テストを待望していることが伺える。
グエリエリはヴァンダーヴェル680をWEC参戦前からテストドライブを重ねており、来季復帰することが出来れば間違いなくドライバーの有力候補になるだろう。
ロードカー製作へ
WEC復帰にあたり自動車メーカーとして市販車、ロードカーの最低製造台数を満たすことをヴァンウォールは目指しており、Vandervell Sという電気自動車を以前からSNSに公開していた。
この度Endurance-infoというサイトに製作された実車画像が公開され、レンダリング画像だけではなく実際に製作されていたことがわかる。ヴァンウォールは市販化を目指して奮闘中だ。
名称問題は解決か

ヴァンウォールの名前を使用するにあたり、コレス氏所有の事務所であるPMC社とサンダーソン・インターナショナル・マーケティング・リミテッド(SIM社)の名称使用権を巡る裁判が行われており、2023年の第一審ではSIM社が勝訴していたが、欧州連合(EU)の知的所有権機関であるEUIPOはコレス氏の事務所を支持する判決を第二審で下したという。
この判決により、バイコレスは問題なくヴァンウォールの名称をレースで使用できる事になる。WECのエントリー選考において大きく前進したと言える。
参戦枠確保なるか

ヴァンウォールにとって最も大きなハードルはWECの参戦枠を手に入れることである。来シーズンのWECは各メーカー2台での参戦が義務付けられる。今季参戦するハイパーカー、GTクラスの各メーカー、新規参戦のアストンマーティンのハイパーカーがそれぞれ2台ずつ継続参戦すると残りの参戦枠は2枠となる。その枠をプロトンのポルシェ963やフェラーリ、イソッタ・フラスキーニらと取り合うことになると予想される。
ヴァンウォールはプライベーターながら資金的な問題は一切ないとされ、2台体制が義務付けられていることは寧ろ”好都合”であるとのこと。名称問題解決や2台体制での参戦が可能であることから他のプライベーターより有利であると予想される。
昨年チームに在籍していたメカニックやスタッフ、デザイナーらが流出しているとされ、ルトロニックやROWE等のGTチームに移籍したメカニックも多い。参戦にあたり人材を再度募集する必要がありそうだ。
終わりに

2025年に向けて戦闘力を向上し復帰に向けて準備が整いつつあるヴァンウォール。代表のコレス氏が目指しているのはあくまでもハイパーカーであり、LMP2やGT3には関心がない。F1やLMP1で長年活躍したコレス氏の野望は留まる事を知らない。グリッケンハウスがWECから撤退し、イソッタ・フラスキーニも終盤戦を欠場し今後の活動が不透明である以上、WECで大手自動車メーカーに立ち向かえる小規模チームはヴァンウォールのみになるかもしれない。
この後マシンのテストを重ねパフォーマンスと信頼性を向上させていくと見られる。グリッケンハウス等で実績豊富なピポ・モチュール製エンジン搭載はサプライズもあり得るだろう。来年参戦枠が与えられる事を願いつつ、彼らのカムバックに期待したい。



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