マセラティMSGレーシングは10月1日、当日付けで42歳のシリル・ブレイズが新たにチーム代表へ就任したと発表した。これはジェームス・ロシターが1シーズン限りで離脱した後、暫定的に1年間チーム代表を務めていたMSG共同オーナー、ホセ・マリア・アスナール・ボテラの後任となる。

シリル・ブレイスは2004年から2006年にかけ、コベントリー大学で機械工学の学位を取得した後、モータースポーツのエンジニアとして活躍した。
2007年から2011年にかけてはユーロF3およびGP3にてマノー・モータースポーツに所属。
その後2012年から2019年にはアーデン・インターナショナルへ移籍し、最終的にはアーデンF2のテクニカルディレクターまで登り詰めた経歴を持つ。なおこの時面倒を見ていたドライバーの1人が、その後再び組む事になるマキシミリアン・ギュンターであった。
ブレイスは2019年にマヒンドラ・フォーミュラEチームへ移籍。キャリアの大きな転換点を迎え、ここではアレックス・リンと組み、2021年のロンドンE-Prixでは優勝も成し遂げた。
2022年に、今のマセラティMSGレーシングの前身であるヴェンチュリーへ移籍。ルーカス・ディ・グラッシのエンジニアを務めた。その後シーズン10目前のタイミングでマセラティMSGのチーフエンジニアへ昇格。2024年東京E-Prixでのマキシミリアン・ギュンターの優勝にも貢献した。そしてシーズン10モナコE-Prixのタイミングで、チームの副代表へ就任した。

マセラティMSGは、今回の動きに関して「チームのパフォーマンスを最適化したうえで、綿密に計画し準備することに主眼を置いた」ものであり、11月4日からバレンシアで行われるシーズン前テストと、12月7日にサンパウロで始まるシーズン11を見据えたものだと説明した。
シリル・ブレイスの公式コメント
「この新しい役割は私のキャリアの次の段階を表すものであり、チームの関係者が私に示してくれた信頼に感謝しています」
「純粋なエンジニアリングよりも、リーダーシップスキルへ更に集中するということを楽しみにしています。副代表という役割で学んだことの1つは、レースチームの運営は決して1人の個人だけでできるものではないということです。チーム内にこれほど強力で、経験豊富なリーダーシップグループがいなかったら、この役割を引き受けることに不安を感じていたでしょう。」
「コース上で望んだ結果を出せている時、上手くやってパフォーマンスを発揮するというのは簡単です。しかし、チームとして困難な時期を迎えたときに、物事の本質がわかります。チームが過去 2 シーズンにわたって示してきた性格的、精神的な強さは、私にとって本当に感銘的でした。私はこれを維持し、さらに発展させるために何が必要かをよく理解しています。バレンシアに向けての私たちの主な優先事項は、チームのすべてのメンバーが、最高のパフォーマンスを発揮するために必要としている最適な作業環境とリソースを確保することです。」
ホセ・マリア・アズナール・ボテラ(MSG共同マネージングパートナー/元チーム代表)の公式コメント

「シリルがチーム代表に昇格したことを嬉しく思います。」
「彼はまさにこの昇格に値します。これは彼がチームに在籍している間、ずっと示してきた努力とリーダーシップスキルの明確な証です。彼のスポーツに関する豊富な知識と経験、そして情熱と決意が、フォーミュラ E世界選手権での継続的な成功へと導いてくれることは間違いありません。」
「またこの機会に、チーム全員の継続的な献身と努力に心から感謝の意を表したいと思います。シーズン10にてチームを率いることができて光栄でした。」
マセラティMSGはシーズン11へ向け、ユアン・ダルバラとDSペンスキーへ移籍したマキシミリアン・ギュンターに代わり、ジェイク・ヒューズとストフェル・バンドーンの起用を既に発表済みだ。
シリル・ブレイスは12月7日、サンパウロで行われる開幕戦にてチーム代表としての初レースを迎える。



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