東京ePrixウィナーのマキシミリアン・ギュンター、DSペンスキーに移籍へ。6年ぶりにペンスキーへ”復帰”。 【フォーミュラE】

Formula E

DSペンスキー・フォーミュラEチームは9月5日、マキシミリアン・ギュンターとの契約を正式発表。マセラティMSGから移籍したギュンターの契約は「複数年契約」と言われており、今後数シーズンに渡ってジャン=エリック・ベルニュと組むことになる。

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この移籍はギュンターにとって”古巣に戻ってきた”ことになる。ギュンターはフォーミュラEの2018/2019シーズン(シーズン5)に、ジェイ・ペンスキー率いるペンスキー・オートスポーツ(当時はドラゴン・ペンスキー)からフォーミュラEにデビュー。その後BMW i アンドレッティにて最年少ウィナーになり、1年間低迷中の日産e.damsで苦労をしていたものの、Gen3時代にはマセラティMSGへ移籍しマセラティ半世紀ぶりのシングルシーター優勝を記録。そして再び、ペンスキーへと戻ってきた形だ。

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「ジェイのチームでフォーミュラEキャリアをスタートさせたので、とても特別な気分です。」とギュンターは語る。「シーズン5のとき私は20歳で、彼は私に自分を証明するチャンスを与えてくれました。それ以来経験を重ね、優勝も経験しました。今はキャリアの次のステップに進みたいと思っています。」

ギュンターの目標は明確だ。「チャンピオンシップで戦いたい」と彼は語る。「私たちは本当に強力なチームであり、そのビジョンも気に入っています。とても興奮していますし、このチームの一員であることを誇りに思います。」

またステランティスは未だにGen4以降の継続参戦を発表していないものの、ギュンターはステランティスのGen4以降における将来も見据えている。

「私は今後数年間のビジョンについて、洞察する機会がありました。現在Gen3 Evoが控えており、もちろんGen4時代も近づいています」

「これは長期プロジェクトであると確信しており、私はここでの将来について最高の感触を持っています。」

またデビュー時に関わっていたスタッフと再会するのも楽しみにしている様子だ。

「特にメカニックの中には、当時から何人かがまだ残っています。シーズン5の時から知っている顔も何人かいます。ニコラ・モーデュイも、他のエンジニア数名と同様まだチームにいます。しかし、当時と異なり今のチーム規模は違います。DSペンスキーは、今やフォーミュラEの最大手チームの1つです。」

マキシミリアン・ギュンターの公式コメント

「DSペンスキーに加入できてとても嬉しいです。チャンピオンシップの強豪であり、チームは強いビジョンを持っています。私たちは同じ野心を共有しており、フォーミュラEのトップに立つために全員が意欲的です。既に複数回チャンピオンを獲得しているメーカーである、このDSパフォーマンスを代表できることは、本当に光栄です。またジャン=エリック・ベルニュのようなチャンピオンとチームメイトになれるのも同じで、本当に楽しみにしています。更に私にとって本当に特別なことは、ジェイのチームで再び運転することです。彼は私が20歳のときにフォーミュラEデビューの機会を与えてくれました。チームの一員であることを誇りに思い、将来を一緒に築き上げていくことに興奮しています。」

ジャン=エリック・ベルニュのコメント

マックスがチームに加わるのは本当に素晴らしい事です。プレッシャー下でも冷静で、トラック上でも本領を大胆に発揮する彼の能力はチームにとって大きな財産となるでしょう。私たちはチームをランキングのトップに押し上げるという共通の目標を持っています。私たちのスキルと決意を結集して、これからのエキサイティングなシーズンを楽しみにしています!」

ジェイ・ペンスキー(オーナー兼チーム代表)のコメント

「マックスをDSペンスキーに迎えることができてとても嬉しいです。彼の紛れもない才能は、今シーズンの私たちの野心的な目標にぴったりです。ジャン=エリック・ベルニュと一緒に戦うことで、私たちは2025年にチャンピオンを獲得できる絶好の位置にいます。シーズン10で築いた勢いをさらに発展させ、最高の瞬間がこれから来ると確信しています。」

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チームメイトのベルニュにとっては脅威になる?

ギュンターのこれまでのフォーミュラEキャリアは素晴らしいものである。彼はこれまで83回のレースで5回優勝、10回の表彰台、そしてポールポジションを2回獲得している。「彼は野心的かつ献身的なドライバーであり、表彰台などで多くのチャンピオンシップポイントをもたらしてくれます。」とDSパフォーマンス代表、エウジェニオ・フランゼッティは語る。「ジャン=エリック・ベルニュとのコラボレーションは非常に効果的であると確信しています。」

ギュンターには、DSペンスキーにとって魅力的な要素がいくつもある。DSペンスキーにとって都合がよかったものは、彼がすでにマセラティMSGというステランティス傘下のチームにいたことで、契約にかかわらず移籍が容易だったことだ。

だが更に魅力的であった点がある。それはマセラティ自体がチームの再編成と改革を進めていた一方、ギュンターは2024年の最初の6レースにおいて1レース平均10ポイントを獲得と、非常に安定した成績を残していたという事実だ。

地味な結果かもしれないが、ポルシェとジャガーの8台、そしてDSペンスキーの2台といった強豪相手に、ギュンターはシーズン前半、オリバー・ローランドと並んでグリッド上で最も印象的なパフォーマンスを見せたドライバーだった。

DSペンスキーの新しい技術代表であり、事実上のチーム代表であるフィル・チャールズは当然ながらギュンターに注目した。

フィルはギュンターを非常に高く評価していることで知られている。これはギュンターがDSペンスキーと同じパワートレインを使用する、マセラティMSGで結果を出していたという事実、そして彼の能力に基づいていると言われている。実際初開催となった東京ではギュンターが優勝し、DSペンスキーのベルニュとバンドーンは彼に匹敵できなかっただけでなく、ポイントすら獲得できなかった。

そのことがフィルの注目を集め、ギュンターに対する彼の尊敬の念をさらに高めたと思われている。このことが、今回のDSペンスキーへの移籍、そして複数年契約を勝ち取った事に繋がるだろう。

これまで数々のチームメイトを圧倒してきたジャン=エリック・ベルニュにとって、このギュンターの移籍は一番のチャレンジになるかもしれない。

フォーミュラEのシーズン11は、11月4日から7日にかけてプレシーズンテストが行われ、12月7日にサンパウロで開幕する。

フォーミュラE シーズン11 暫定エントリーリスト (◎は正式発表済)

ジャガーミッチ・エバンスニック・キャシディ
ポルシェアントニオ・フェリックス・ダ・コスタパスカル・ヴェアライン
DSペンスキーマキシミリアン・ギュンタージャン=エリック・ベルニュ
日産オリバー・ローランド未定(ノーマン・ナトー?、セルジオ・セッテ・カマラ?、カイオ・コレ?、ビクトール・マルタンス?)
アンドレッティジェイク・デニスニコ・ミュラー
Envisionロビン・フラインスセバスチャン・ブエミ
マクラーレンサム・バードテイラー・バーナード
マセラティMSGストフェル・バンドーン◎ジェイク・ヒューズ◎
ABTローラルーカス・ディ・グラッシ◎未定(ケルビン・ファン・デル・リンデ?、ティム・トラムニッツ?、ダン・ティクタム?)
マヒンドラニック・デ・フリースエドアルド・モルタラ
ERT未定(ダン・ティクタム?)未定(セルジオ・セッテ・カマラ?、ユアン・ダルバラ?)

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