3連戦で勢いづいたのは誰だ?【F2 欧州3連戦 振り返り】

FIA F2

6月3週目のスペイン・カタルーニャから始まり4週目のオーストリア・レッドブルリンク、さらに7月1週目のイギリス・シルバーストンと続いたF2の欧州3連戦。今週末に迫るハンガリーラウンドを前に、この3連戦を振り返る。

スペインラウンド

予選PPポール・アーロンハイテック・パルスエイト
SR優勝ヴィクトー・マルタンスARTグランプリ
FR優勝ジャック・クロフォードDAMSルーカスオイル

予選でポールポジションを獲得したのはポール・アーロン。ここまでですでに表彰台5回の活躍ぶりだったアーロンだが、F2初めてのポールポジション獲得となった。また宮田も7番手を確保。期待のかかるレースとなった。

スプリントレースでは今季苦戦が続いていたマルタンスがリバースPPからついに初優勝。宮田は3番手スタートから序盤は2番手を走る活躍を見せるもトラックリミット違反でペナルティを受け8位となった。コレアが素晴らしい走りを見せ3位に入りF2初表彰台となった。

フィーチャーレースではDAMS勢が大活躍。柔らかいタイヤでスタートし早めにピットインしたクロフォード、硬いタイヤでスタートし遅めにピットインしたコレアの両方が表彰台に登った。デュルクセンも素晴らしい走りで一時はトップを走ったもののエンジントラブルでリタイア。終盤6番手を争ったインヴィクタ勢は同士討ちを喫してしまった。

オーストリアラウンド

予選デニス・ハウガーMPモータースポーツ
SRオリバー・ベアマンプレマ・レーシング
FRガブリエル・ボルトレートインヴィクタ・レーシング

予選でポールポジションを獲得したのはF2 3年目のデニス・ハウガー。デュルクセンと僅か

スプリントレースではベアマンがついに今季初優勝。2番手スタートから素晴らしいスタートを決めて逃げ切った。アーロンは3位に入り7ラウンド連続表彰台となった。

フィーチャーレースはスタート前から波乱。ポールポジションのハウガー、後方のマイニ、クロフォードが相次いでストールしピットスタートとなった。これにより2番手デュルクセンを先頭にレースはスタート。ボルトレートが見事F2初優勝を達成した。コラピントは上位陣と逆のピット戦略を成功させ2位フィニッシュとなった。

イギリスラウンド

予選PPアイザック・ハジャーカンポス・レーシング
SR優勝アンドレア・キミ・アントネッリプレマ・レーシング
FR優勝アイザック・ハジャーカンポス・レーシング

3連戦ラストレースとなったイギリスは雨に翻弄される難しい週末となった。予選でポールポジションを獲得したのはハジャー。F2 2年目にして初ポールポジションとなった。

スプリントレースはアントネッリがリバースPPからスタート。中盤にかけては雨が強まり、その後弱くなる変化の激しいコンディションの中でアントネッリが圧倒的なレースペースを披露。F2初優勝を飾った。

フィーチャーレースはハジャーがPPからスタート。しかし2番手のマルタンス、3番手のベアマンのスタートがよくハジャーは3番手まで後退した。スプリント優勝のアントネッリは1周目にマイニに追突されスピンしリタイア。ベアマンはピットでロスし後退。良いレースペースで順位を上げたクロフォードとハジャーの2人によるバトルとなった。結果、クロフォードがトップチェッカーを受けるもアンセーフリリースによるペナルティを受け3位に。ハジャーがポールtoウィンとなった。

ここからは各チーム、各ドライバーの3連戦でのトピックを紹介する

アーロンの記録、途絶える

今季ルーキーながら安定してポイントを獲得しポイントランキングトップに立っていたポール・アーロン。開幕戦から3連戦の2戦目であるオーストリアまで7ラウンド連続で表彰台を獲得していた。しかしシルバーストンではスプリントレースでリタイア、フィーチャーレースでは12位となり表彰台、ポイントを獲得できず。優勝によるポイント大量獲得が無いため、ハジャーにポイントランキングトップを譲る形となった。

ここまで2位3回、3位4回と優勝のないアーロン。復調して初優勝を果たすのはいつになるのだろうか。

マローニ、復活?

開幕2連勝で今季ロケットスタートを決めたゼイン・マローニ。しかし中盤戦にかけて失速しポイントランキングでも順位を落としていた。しかしイギリスラウンド、シルバーストンでは見事に活躍。スプリント、フィーチャー両レースで2位表彰台を獲得しポイントランキング3位に上がった。この勢いを保ちハジャー、アーロンに挑めるか、復活のマローニに期待がかかる。

やはりうまくいかない3人

今シーズン大苦戦が続いていたヴィクトー・マルタンス、オリバー・ベアマン、そして期待されながら表彰台に乗れていなかったアンドレア・キミ・アントネッリ。マルタンスはスペインのSR、ベアマンはオーストリアのSR、そしてアントネッリはシルバーストンのSRでそれぞれ今季初優勝を果たした。しかし全員、優勝の次のレースでリタイア。3人の今季を象徴するような結果となった。ベアマンはイギリスGPにて、ハースF1チームから来シーズンF1デビューすることが発表された。F2卒業までにどこまで挽回できるのだろうか。

3人の3連戦の戦績

🇪🇸
SR
🇪🇸
FR
🇦🇹
SR
🇦🇹
FR
🇬🇧
SR
🇬🇧
FR
8位アンドレア・キミ・アントネッリ15位12位15位13位1位DNF
13位オリバー・ベアマン21位14位1位DNFDNF7位
14位ヴィクトー・マルタンス1位DNF1011位DNF5位

期待のバルセロナだったが……

今季毎レースのように初走行のコースが続く宮田莉朋。バルセロナはバーレーン以来となる走行経験のあるコースとなった。4月のELMSでは優勝するなどこれまでで最も期待できる状態でサーキット入りした。実際予選では6番手を獲得。しかしレースではトラックリミットやレースペースに苦しみスプリントレースは7位、フィーチャーレースは13位に。メルボルンで打ち立てた最高位である5位を越えることはできなかった。今回の3連戦を通してもスペインのスプリントレース7位、2ptしか獲得できず。苦しいレースが続く。

着実に進化するAIX

チーム史上初のポイント、表彰台、優勝を達成し勢いに乗ったまま欧州3連戦に挑んだAIXレーシング。スペインではデュルクセンがフィーチャーレースで一時トップを走行。のちにエンジントラブルでリタイアとはなったがここで見せた好調さは本物。レッドブルリンクではその好調ぶりを存分に発揮して見せた。予選でデュルクセンが2番手、バーナードが6番手を獲得。レースペースは苦しかったもののスプリントレースではデュルクセンが8位、フィーチャーレースではデュルクセン6位、バーナード8位となり、チーム初のダブル入賞を達成した。またこのレースでチームランキング最下位を脱出。この勢いを今後のレースでも保てるか注目だ。

苦戦の続くトライデント

イモラでのスタネクの優勝、モナコでのフェルシュフォーのポールポジション以外今季ほとんど活躍の無いトライデント。この3連戦ではシルバーストン、スプリントレースでのスタネクの8位1ptしかポイントを獲得することができず非常に苦しいレースが続いている。レッドブルリンクでAIXレーシングが大量得点したためチームランキングでは最下位に転落してしまった。

そんなトライデントに関して、スタネクの地元チェコのメディアから気になる情報が。チームの成績不振を理由に、スタネクがイタリアラウンドをもってチームから離脱するというものだ。この情報の信頼性は不明だがトライデントの現状とスタネクの資金状況を考えると可能性は高いと言えるだろう。今季のトライデントの状況は決して良くないが、離脱までにいい結果を残して欲しいものだ。

F2ハンガリーラウンドは19日金曜日23時に予選、20日土曜日21時15分にスプリントレース、21日日曜日17時5分にフィーチャーレースがスタート予定。

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